109シネマズプレミアム新宿のポップコーン

109シネマズプレミアム新宿のポップコーン

2023.4.14

本日オープンの109シネマズプレミアム新宿の特別なコンセッションのなかみ!

3度の飯より映画が好きという人も、飯がうまければさらに映画が好きになる。 撮影現場、スクリーンの中、映画館のコンフェクショナリーなどなど、映画と食のベストマリッジを追求したコラムです。

宮脇祐介

宮脇祐介


いよいよ本日開業の109シネマズプレミアム新宿。そのオープニングの仕事は「一生に一度の大舞台だ」と言う東急レクリエーション映像事業部でコンセッションを担当する川崎亮介さんは顔をほころばせる。
 
エンターテインメントの仕事がしたいとこの会社に大卒の後就職したが、青天のへきれきで財務部に配属された。その後、望んでいた映画出資、映画のプログラムの制作などを担当した。
 
2019年、東京都町田市のグランベリーパークのリニューアルにたずさわった。そこでドリンクステーションの導入を行ったのがコンセッションとの出合いだった。カップを450円で買ったら、所定のドリンクが飲み放題で自ら注げる。「お金をもらってカップを渡すだけなので売店の回転率が上がった。今後他の館にも導入していきたい」と言う。
 

オリジナルラベル、タグコーヒー

21年にコンセッション課に配属されると、早速サントリーと協業でタグコーヒーを導入した。「それぞれのお客さまに世界で一つだけのオリジナルラベルをかけたペットボトル飲料を手に取ってもらう」のがこの商品。3000種類以上のパターンから組み合わせで選べば無限大のデザインが楽しめる。また、味もコーヒー、紅茶を基本に6種類以上のフレーバーが楽しめる。

さらに、期間限定で上映作品とのコラボタグが加わる。「最初の作品はその年公開の『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』だった。特にODS(アザー・デジタル・スタッフ=非映画コンテンツ)上映のコラボラベルは売れる。ODSは短期間上映のためグッズを作ることが少ないので記念に買って帰るファンが多い」とのこと。「全体では日向坂46の『希望と絶望 その涙を誰も知らない 』、1館で言えば川崎で『ONE FOUR KENGO THE MOVIE~憲剛とフロンターレ 偶然を必然に変えた、18年の物語~』が特に売れた」そうだ。日向坂46は各メンバー、フロンターレは中村憲剛選手のそれぞれ肖像を使った。まさにファン垂涎(すいぜん)の商品。現在は二子玉川、川崎、名古屋ささしま、大阪エキスポシティで販売している。

また、ベーカリーはパンフォーユーとのコラボ商品が人気とのこと。特に映画コラボパンはファンの心をつかんでいると言う。「今は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の目のついた石をモチーフにしたものが売れ筋」とのこと。
 

109シネマズプレミアム新宿


そして、いよいよ今日開業の109シネマズプレミアム新宿のコンセッションはどうだろうか。
券種は4500円のA席と、6500 円のS席の2種類。どちらも所定のドリンクとポップコーンがおかわり自由。その「ポップコーンのキャラメルは特別なソースが絡みやすい豆を選んだ」そうだ。四方八方ではなく、丸くはじけたポップコーンは食感も味もプレミア。

別料金でラウンジのジャパニーズ・ウイスキー・バーも楽しめる。「今や品薄でめったに口にすることができない日本のプレミア・ウイスキーが楽しめる」、これはインバウンド客にも受けるだろう。

シネコン定番のホットドッグはソーセージ太めでポテトにもこだわっている。コンセッションの面でも特別感を味わえる。
 

音響監修は坂本龍一さん

もちろんコンセッションだけではなく、没入感にこだわった席や音響や待合室にも随所にこだわりが見られるが、それは別のレポートに任せよう。
 
音響監修は先日逝去された坂本龍一さん。ラウンジのBGMも彼が手がけた。川崎さんをはじめスタッフ・関係者は「ぜひとも坂本さんに来場してほしかった」との思いを胸に抱いているのであろう。

いよいよオープンの日を迎え、多くのお客様に特別感をもたらすサービスを提供する日が来た。特別の日に特別な映画を特別な人と見たい特別な劇場とコンセッションなのでした。
 

☑人気映画館飯
キャラメルポップコーン


109シネマズプレミアム新宿のみの限定豆で作った、キャラメルの絡みの相性がとても良い一品。キャラメル味も甘すぎず、つかんで口の中に入れても嫌な甘みがしない。社に戻って後輩が食べて「ウイスキーにも合いそう!」と一言言ったのが印象的だった。

ライター
宮脇祐介

宮脇祐介

みやわき・ゆうすけ 福岡県出身、ひとシネマ総合プロデューサー。映画「手紙」「毎日かあさん」(実写/アニメ)「横道世之介」など毎日新聞連載作品を映像化。「日本沈没」「チア★ダン」「関ケ原」「糸」「ラーゲリより愛を込めて」など多くの映画製作委員会に参加。朗読劇「島守の塔」企画・演出。追悼特別展「高倉健」を企画・運営し全国10カ所で巡回。趣味は東京にある福岡のお店を食べ歩くこと。

カメラマン
宮脇祐介

宮脇祐介

みやわき・ゆうすけ 福岡県出身、ひとシネマ総合プロデューサー。映画「手紙」「毎日かあさん」(実写/アニメ)「横道世之介」など毎日新聞連載作品を映像化。「日本沈没」「チア★ダン」「関ケ原」「糸」など多くの映画製作委員会に参加。朗読劇「島守の塔」企画・演出。追悼特別展「高倉健」を企画・運営し全国10カ所で巡回。趣味は東京にある福岡のお店を食べ歩くこと。