チャートの裏側:アクションと物語が融合
「シャン・チーテン・リングスの伝説」という見慣れない題名の作品がトップに立った。「アベンジャーズ」などで国内人気も定着してきた米国の映画スタジオ、マーベルの堂々たる娯楽大作だ。中国大陸を舞台に、ずば抜けた肉体技を身につけた青年がヒーローとして活躍する。 これが、なかなか面白い。コミックを原作に、敵対する勢力などと戦う米映画のヒーローものは、ときにアクション過多になることもある。それが、本作はアクションと物語が鮮やかに融合する。親子をめぐる因縁話が、シェイクスピア劇やギリシャ悲劇にも通じる。 配給はディズニーだ。同社は今年、娯楽大作中心に劇場公開と配信の同時展開を続けてきた。ところが、本作は...