Licorice Pizza
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
「リコリス・ピザ」記事件数
「スティルウォーター」(トム・マッカーシー監督) 「ブラックボックス 音声分析捜査」(ヤン・ゴズラン監督) 「KAPPEI カッペイ」(平野隆監督) 「MEMORIA メモリア」(アピチャッポン・ウィーラセタクン監督) 「ZAPPA」(アレックス・ウィンター監督) 「リコリス・ピザ」(ポール・トーマス・アンダーソン監督) 「さかなのこ」(沖田修一監督) 「グリーン・ナイト」(デビッド・ロウリー監督) 「いつか、いつも……いつまでも。」(長崎俊一監督) 「左様なら今晩は」(高橋名月監督) 11月までの劇場初見作から まず、きわめて個人的なこだわ...
髙橋佑弥
2022.12.21
① 「国境の夜想曲」(ジャンフランコ・ロージ監督) ② 「ドンバス」(セルゲイ・ロズニツァ監督) ③ 「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」(チャン・イーモウ監督) ④ 「カモン カモン」(マイク・ミルズ監督) ⑤ 「リコリス・ピザ」(ポール・トーマス・アンダーソン監督) 映画を引きずり回す暴力 内戦、独裁、戦争が映画を引きずり回している。ジャンフランコ・ロージのドキュメンタリー「国境の夜想曲」は地名や固有名詞を取り去った大胆な構成によってシリア内戦の不条理を観客に突きつける、「海は燃えている」に続く傑作だ。ウクライナ東部 のドンバスにおける親ロシア派勢力の支配を捉えた「ドンバス」も観...
藤原帰一
2022.7.08
今日は若い男女がはつらつと走り回る、すごく元気な映画をご紹介しましょう。子どもが大人に成長すること、そして男女の出会い、英語で言えばカミング・オブ・エージとボーイ・ミーツ・ガールは、どちらも映画でおなじみですが、定番だからこそ工夫がないと面白くない。そこにちゃんと仕掛けがあるので退屈せずに引き込まれる作品です。 年の差10歳 臆せずナンパ 時代は1970年代の初め、舞台はロサンゼルス郊外のサンフェルナンドバレー、まだ15歳の少年ゲイリーと、25歳の女性アラナが出会います。アラナは写真撮影のために高校を訪れたカメラマンの助手、ゲイリーは写真撮影のために列に並んでいる高校生の一人...
2022.7.06
アニメーション制作スタジオ・MAPPA初のオリジナル劇場アニメーション作品「アリスとテレスのまぼろし工場」(毎日新聞社など製作委員会)が公開されている。 突然起きた製鉄所の爆発により外との接続が遮断され、時までもが止まってしまった町・見伏が舞台の本作。いつか元に戻ったときのために「変わらないこと」を強要される中で、退屈な毎日を過ごす14歳の菊入正宗と佐上睦実、そして野生の狼(おおかみ)のような謎の少女・五実が恋をして、未来へともがく姿を描いている。 映画を見る前に読んだ、脚本・監督を務めた岡田麿里氏が手掛けた原作小説は、少年少女たちの葛藤を通して「生きること」について...
きどみ
PRワーナーブラザース映画、MAPPA
2023.9.22
カンヌ、ベルリン、ベネチアの3大映画祭で監督賞を受賞し、米アカデミー賞ノミネート歴も数知れず。今や米国を代表する監督となったポール・トーマス・アンダーソン(以下、PTA)が、自らが育った思い入れある土地で、「ブギーナイツ」などの初期作品の舞台にもなったカリフォルニア州サンフェルナンド・バレーに回帰した。時はオイルショック、ウォーターゲート事件に揺れた1973年。しかしPTAが描くのは政治でも経済でもなく、偶然めぐり合った男女の青春物語だ。 子役のゲイリー(クーパー・ホフマン)は、傲慢なくらい自信家の高校生。カメラマン助手のアラナ(アラナ・ハイム)は、将来の展望が開けない25歳。恋愛映画のカッ...
2022.7.01
パリイチューク家のイワンと、フテニューク家のマリーチカは幼くして出会い、将来を誓い合う。しかし両家は長年対立していて、2人の交際は周囲の激しい反対に遭う。マリーチカが事故で死に、イワンは別の女性と結婚するが、マリーチカの面影が忘れられない。強い民族色と鮮烈な映像で、パラジャーノフ監督に国際的評価を集めた。