チャートの裏側:明快な面白さが新鮮
米国のコミック原作を実写映画化するマーベル映画には、実に多様な種類がある。トップに躍り出た「ヴェノム」の続編は、そのいっぷう変わった作品の1本。「スパイダーマン」シリーズの悪役ヴェノムが主人公だ。この新作が、最初の3日間で興行収入6億2000万円を上げた。 前作「ヴェノム」(2018年、最終21億9000万円)の約105%の興収と聞けば、いかに出足好調かがわかる。ヴェノムは、人間の体に入り込んで活動する寄生体だ。前作同様に、生真面目な主人公の記者の中に潜む。ときにヴェノムは、声を上げたり、部分だけ登場したりする。 〝2人〟の掛け合い漫才のようなやり取りが、前作から続く一つの見どころだろう。ヴ...