データで読解:新しい形で伝える物語
2021年も締めくくり。年間の興行収入は昨年を少し上回るものの、19年以前の「例年」比では6~7割となる見込み。映画館で映画を見る映画参加者人口も新型コロナウイルス禍前と比べて3分の2程度まで減少した。一方で、有料定額制動画配信サービスの利用者は大幅に増加。映像を楽しむ二つの方法は大きく異なる状況となった。 しかし人々が映画館に来なくなったのは、動画配信での映画視聴が増えたことが主な理由ではない。そもそも配信サービスの視聴数や視聴時間の大半は、アニメやドラマである。むしろ配信が映画興行の後押しとなる側面もある。劇場公開時にその映画の関連作品は、動画配信視聴数が増える傾向にある。例えば、動員ラ...