「“アイデンティティー”」驚愕のどんでん返し、その元ネタは?:謎とスリルのアンソロジー
アガサ・クリスティーが1939年に発表した「そして誰もいなくなった」は、クローズドサークルものの名作として知られるミステリー小説だ。クローズドサークルとは何らかの理由で外界と隔てられた状況を意味し、ノンストップで走行中の特急寝台列車、悪天候に見舞われた雪山のホテルなどがその代表例である。 キーワード「そして誰もいなくなった」 クリスティーの名作が下敷き クローズドサークルもの 英国デボン州沖に浮かぶ絶海の孤島を舞台にした「そして誰もいなくなった」は、そこを訪れた8人のゲストと2人の使用人が思いがけない完全犯罪に巻き込まれていくという物語。なぜか招待主が姿を見せない屋敷に集められた1...
高橋諭治
2022.6.28