ラーヤとりゅうのおうこく
監督:カルロス・ロペス・エストラーダ、 ドン・ホール
「ラーヤと龍の王国」記事件数
先週末、新作3本のうち、「HOKUSAI」「アオラレ」は東京23区内の上映館がなかった。「クルエラ」は1館のみ。前者は、東京都による映画館の休業要請による。後者は、劇場公開と配信が、ほぼ同時期展開の影響だ。休業要請がなくても、大手シネコンは上映を控える。 「クルエラ」に関しては、ミニシアター中心の単館系興行のようだ。先の1館の上映が2回しかなかった。ブランド力の高いディズニー作品である。だが、上映館がほぼない都内の公開形態を考慮しても、地方主体の興行が厳しかった。従来の常識が通用しなくなっている。 ディズニー作品にして、テレビスポット、映画館での予告編などの宣伝展開があっても興行が盛り上が...
2021.6.03
新型コロナウイルスの感染拡大が続くが、映画館が少なからず影響を受けていることに変わりない。東京都内近郊のシネコンでは、この土日(3月27、28日)の興行収入が前週土日比の約103%だった。春興行に入り新作が増えてはきたが、なかなか一気呵成(かせい)というわけにはいかない。 「モンスターハンター」は最終で20億円を超える可能性がある。日本発のゲームを原作にした米製実写大作だ。ゲームファンの男性客が目立つ。知名度は高く、やはり安定感は抜群と言える。30億円超が3本の同タイプの「バイオハザード」シリーズに、どこまで迫るか。 昨年末以降、全国200スクリーン以上の公開規模をもつ洋画は、本作と公開順...
2021.4.01
映画を見終わったあと、こう思った。もし完全な劇場体制で上映されていたら、興行収入は優に20億円は超えたのではないかと。ディズニー作品「ラーヤと龍の王国」のことだ。同社は、本作で初めて劇場公開と配信を同時に行った。映画館は非上映、上映で対応が分かれた。 非上映館は、配信との同時展開に難色を示したとの推測が立つ。今後、同じことが行われることへの警戒感もあったろう。上映館は同時配信であっても、ディズニー作品のブランド性を考慮したと見られる。何と言っても、同社作品は信用度があり、ある程度の集客が期待できる。 だが、結果は厳しかった。20億円どころか、10億円、いや7億円を超えるかどうか。配信で見る...
2021.3.11
「希望とは、目覚めている人間が見る夢である。」 有名な哲学者アリストテレスが残した名言の一つである。では、希望を持つことができないとはどういうことなのか……。 周りから完全に遮断された閉鎖的な世界で、変わることを禁じられた人々が「生きよう」とする世界。映画「アリスとテレスのまぼろし工場」について語っていく。 変化することを禁止 14歳の菊入正宗はいつものように仲間たちと普通の毎日を過ごしていた。ある日、町の製鉄所爆発事故により町が一変。空に謎のひび割れができ、時が止まってしまった。再び町が元に戻った時に支障をきたさないよう、変化することを町民一同禁止し、正宗たち学生は〈自分確認票〉...
堀陽菜
PRワーナーブラザース映画、MAPPA
2023.9.13