データで読解:劇場で魅力体感 連鎖を
2021年も上半期が終わりつつある。映画興行は昨年来の「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の大ヒットで盛り返しかけたが、コロナ禍は続き、上昇には転じられなかった。興行収入は19年以前と比較して、おおむね6割のペースで推移している。 鑑賞者の生活習慣や行動も変化した。1年に1本以上映画館で作品を見る映画参加者人口が、5月時点で20年年初から30%減。特に50代以上が減っている。参加者人口ほどではないが、年間平均鑑賞本数も減少傾向だ。動画配信市場が伸びる中、各国の映画会社が製作、公開戦略を変えている。 その中で映画興行市場を再興するには、以前とは異なる取り組みが必要だ。同じ映画でも見る場所が違えば...