チャートの裏側:新鮮な風 若い人にもっと
ちょっとした異変だろう。「アキラとあきら」だ。スタート3日間の興行収入が約1億9000万円。最終10億円あたりか。物足りない。池井戸潤原作の映画化である。彼の原作作品は、社会現象化したテレビドラマの「半沢直樹」をはじめ、映画での実績も高い。何があったのか。 映画では、これまで「七つの会議」(21億6000万円)と「空飛ぶタイヤ」(17億4000万円)がある。安定している。安定感の源は、観客たちに及ぼすカタルシスだろう。企業社会に楔(くさび)を打ち、主人公の思い、行動力の強さが最後には報われる。スリリングな展開の妙に魅力がある。 「アキラとあきら」は、2人の若き銀行マンが、いくつもの逆境を乗...