Everything Everywhere All at Once
監督:ダニエルズ(ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート)
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」記事件数
2週目5位の通称「エブエブ」が、第95回米アカデミー賞の作品賞、主演女優賞、監督賞など7冠に輝いた。最多ノミネートだったから意外性はない。とはいえ、なぜこの作品がここまで評価されたのか。今回よく指摘される多様性の重視ばかりが、その理由ではないと思う。 米国で暮らす中国系の移民家族が、マルチバース(多次元宇宙)という時空間を行き来し、悪と戦う。こう書いても全くわからないが、要はマルチバースにおけるこの世ならぬ破天荒な描写の連続なのである。ときにバカバカしく、ときに下品に進む。めまぐるしい展開だ。 それが、しだいにテーマらしきものが浮上してくる。人の世の果てしない時の移ろいが、宇宙的な問答も加...
2023.3.17
第95回アカデミー賞の授賞式が12日(日本時間13日)、米ロサンゼルス・ハリウッドで開かれ、「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」が最優秀作品賞、ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナートの監督賞、ミシェル・ヨーの主演女優賞など最多7冠を達成した。白人男性偏重との批判を受けて多様化を進めるアカデミー賞の、変革が感じられる結果となった。 第95回アカデミー賞で助演男優賞を受賞したキー・ホイ・クァン(右端)=ロイター 多様化進むオスカー像 同作は独立系の製作会社、A24が製作。主人公は中国移民で、クワン監督は中国系、主演女優賞のミシェル・ヨーはマレーシア出身、助演男...
ひとシネマ編集部
2023.3.12
映画はまだまだ、いろんなことができるんだとつくづく思わされる。米国のダニエルズ監督による、セカイ系SFでアクションで家族物語でコメディー。ギッシリ詰まったあんこが色変、味変を繰り返してシッポまで。すごいものを見た気になる怪作。 コインランドリー店を営む中国移民エヴリン(ミシェル・ヨー)は、夫のウェイモンド(キー・ホイ・クァン)が突然、「自分は並行宇宙から来たアルファ・ウェイモンド」と言い出して、世界を破滅から救えるのは君だけと告げられた。別宇宙の自分の能力を使える技術「バース・ジャンプ」を駆使し、エヴリンは強大な力を持つジョブ・トゥパキと対決する。あらすじはライトノベルのようだし、バース・ジ...
2023.3.03
欧州連合(EU)各国の最新の話題作、秀作を集めた「EUフィルムデーズ2023」が6月2日、東京・京橋の国立映画アーカイブで開幕する。日本未公開の作品を中心に、なかなか見ることができない国の最新作もそろえたヨーロッパ映画の大規模な特集上映だ。今年は開催20周年の節目となり、昨年に続きEU加盟全27カ国が参加。東京・京都・広島・福岡の4会場を巡回する。今回は昨年加盟候補国となったウクライナの「ルクセンブルク、ルクセンブルク」など2作品を特別上映するのも目玉の一つ。EU加盟前の国の作品を上映するのは極めて珍しい。 世界中の人たちに共通するテーマ 今回のコンセプトは「映画でつながる、ヨーロ...
鈴木隆
PR パンドラ
2023.5.31
日本時間3月13日に迫った第95回アカデミー賞授賞式。そのメインである作品賞の最有力候補と目されるのが、10部門11ノミネートを果たした「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」。その内訳は 作品賞 監督賞:ダニエルズ(ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート) 脚本賞:ダニエルズ(ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート) 主演女優賞:ミシェル・ヨー 助演男優賞:キー・ホイ・クァン 助演女優賞:ジェイミー・リー・カーティス、ステファニー・スー 編集賞 衣装デザイン賞 作曲賞 主題歌賞:「THIS IS A LIFE」 であり、圧倒的な強さを誇る(次いで、「西部戦線異状なし...
SYO
2023.3.01
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」(ダニエルズ監督、3月3日公開) 「シン・仮面ライダー」(庵野秀明監督、3月公開) 「生きる LIVING」(オリバー・ハーマナス監督、3月31日公開) 映画界のキーマンの新作 映画会社A24、庵野秀明監督、黒澤明監督……といった、映画業界に欠かせない会社や人物たちにまつわる作品を選出。どれもどのような作品になるのか全く想像できないので楽しみである。...
きどみ
2022.12.19