チャートの裏側:洋画ヒットの定石いかに
なかなか、洋画の興行が回復しない。昨年7月から今年6月にかけて公開された洋画で、興行収入10億円以上は2本のみ。昨年の「TENET テネット」(27億5000万円)と今年の「映画 モンスターハンター」(推定12億4000万円)だ。これは、ちょっとした驚きではないか。 この6月、話題作の「モータルコンバット」や「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」も、思うような集客を果たせない。前者は人気ゲームソフトの実写版、後者は米国大ヒットのホラー続編だが、これはコロナ禍の興行事情というより、日本独特の傾向もあるとみる。 例外の作品を除き、洋画はディズニーなどのアニメーションや人気シリーズものが興行上...