チャートの裏側:想像力で楽しむ時代劇
司馬遼太郎の原作で、土方歳三を描く「燃えよ剣」は、公開3日間で興行収入2億9000万円を記録した。最終15億円以上が視野に入る。悪くないように見えるが、製作費が高いので、目標はもっと上だった。気になることがあった。客層に、ちょっとした変化がみられたのである。 まず、観客に女性が目立つことだ。時代劇というと年配者が多く、それも男性中心という傾向が強い。今回は、岡田准一や山田涼介ら人気俳優が出演している。加えて、幕末から明治にかけての時代設定はコミックやアニメーションで、女性層の関心が高い面もあると聞いた。 逆に、年配者が意外に少なかった。本作と同じ原作者、監督、主演の「関ケ原」(興収24億円...