1964年10月10日 – 1964年10月24日
「東京オリンピック」記事件数
何とも厳しいスタートになったものだ。「東京2020オリンピックSIDE:A」である。3日間の興行収入は、1700万円(全国200館)であった。チャート内に入ってこないどころの話ではない。興行的な事件とさえ言っていい。理由はいくつもあるが、ここでは2点だけ挙げる。 まず、昨年の東京五輪に対する人々の接し方、思いの複雑さである。今、振り返っても、競技そのものを実感する以上に、あの時のわだかまりの感情が込み上げてくる。東京五輪を心の底から楽しめなかった人が多かったと思う。その複雑な感情が興行に影響したとみる。 本作は、東京五輪の公式記録映画という形をもつ。映画を見た限りでは、そうなってはいなかっ...
2022.6.09
河瀨直美監督会見 「オリンピック記録映画は2部作」 東京オリンピックの公式記録映画を手がける河瀬直美監督が記者会見し、映画は「SIDE:A」「SIDE:B」の2部作となり、それぞれ6月3日、24日に公開されると発表した。「SIDE:A」は競技者に焦点を当て、「SIDE:B」は舞台裏を描くという。 オリンピックの公式記録映画は1912年のストックホルム大会以来作られていて、国際オリンピック委員会のホームページで見ることができる。何本か見てみたら、やはり圧倒的に主役は競技者。もちろん開催地の風物や観客とスタッフも織り込まれてはいるが、非競技者が全体の半分を占める構成は例がないのではないか。 ...
勝田友巳
2022.4.03
興奮と困惑が半ばして閉幕した東京オリンピック。このドキュメンタリーは五輪の影、権力と市民の関係を映す。今見るべき一本だ。 国立競技場に隣接した都営霞ケ丘アパートは、1964年の前回東京五輪開催時に建てられ、今回五輪で一帯を再開発するため2017年までに取り壊された。青山真也監督は14年からアパートに通い、移転を強いられた住民たちの姿を記録した。 築50年のアパートは高齢化が進み、平均年齢は65歳以上という。身体障害を抱えた男性や、夫に先立たれた独居の女性らも、等しく期限付きの立ち退きを迫られる。住み慣れた環境から離れることも、不自由な体や心もとない収入で引っ越しの準備をすることも、彼らの意...
2021.8.12
「希望とは、目覚めている人間が見る夢である。」 有名な哲学者アリストテレスが残した名言の一つである。では、希望を持つことができないとはどういうことなのか……。 周りから完全に遮断された閉鎖的な世界で、変わることを禁じられた人々が「生きよう」とする世界。映画「アリスとテレスのまぼろし工場」について語っていく。 変化することを禁止 14歳の菊入正宗はいつものように仲間たちと普通の毎日を過ごしていた。ある日、町の製鉄所爆発事故により町が一変。空に謎のひび割れができ、時が止まってしまった。再び町が元に戻った時に支障をきたさないよう、変化することを町民一同禁止し、正宗たち学生は〈自分確認票〉...
堀陽菜
PRワーナーブラザース映画、MAPPA
2023.9.13