ベルリン国際映画祭が日本で見つけた2人の才能 フォーラム部門「石がある」「すべての夜を思いだす」
第73回ベルリン国際映画祭では、新海誠監督の「すずめの戸締まり」や熊切和嘉監督、中島裕翔主演の「#マンホール」のほかにも、日本の若手監督の映画が2本、上映された。エッジの利いた映画を集めた「フォーラム部門」で、太田達成監督の「石がある」と、清原惟監督の「すべての夜を思いだす」。どちらも小規模作品、特に「石がある」は、太田監督が手弁当で仲間を集めて作った完全自主製作映画。しかも描くのは「無為であること」。何も起こらない。配給も公開もまったくの白紙。無名の新人監督の不思議な作品は、いかにして晴れ舞台にたどりついたのか。 太田達成監督=勝田友巳撮影 河原を歩く男女の何も起こらない1日...

勝田友巳
2023.3.05