〝山水映画〟「西湖畔に生きる」 偽りの私から本当の自分へ グー・シャオガン監督
中国映画「西湖畔(せいこはん)に生きる」は、グー・シャオガン監督の2作目。長編デビュー作「春江水暖~しゅんこうすいだん」は、中国の伝統的な風景画である「山水画」の世界を映画で表現しようとした「山水映画」で、カンヌ国際映画祭などで世界的に高い評価を受けた。「西湖畔に生きる」はその第2巻というが、みかけは大違い。前作の評判に甘えず、マルチ商法を題材にし、プロの俳優を起用するなど新たな挑戦をしている。グー監督に創作への思いを聞いた。 最高峰の中国茶・龍井(ろんじん)茶の生産地、西湖のほとりに暮らすタイホアと息子のムーリエンが主人公。タイホアは山で茶摘みをしてムーリエンを育てるが、茶畑の主...
鈴木隆
2024.10.07