ドライビング・バニー
ニュージーランドのオークランド。車の窓拭きで細々と稼ぐバニー(エシー・デイビス)の願いは、離れて暮らす子供たちと再び同居すること。しかし継父に迫られるめいのトーニャ(トーマシン・マッケンジー)を救おうとして、居候先の妹の家を一文無しのまま追い出されてしまう。 子供たちを奪還するために、バニーはルール無視であらゆる手段を実行していく。あまりにも無鉄砲すぎる行動を責める気にならないのは、それらが彼女の〝正義〟であり、子供たちへの愛情が痛いほどに伝わってくるからだ。 ゲイソン・サバット監督は交差点での労働やしゃくし定規な行政の対応、ワイヤが飛び出たブラジャーを見つめる場面など細やかな描写を重ねな...