なかむら けんじ
1970年3月24日 生まれ
アニメーション監督「劇場版モノノ怪 唐傘」(2024年)
5年で日本を3000キロ縦断 東北の震災で家族を失ったジャーマンシェパード犬の多聞(たもん)は、離れ離れになった大切な人に会うため5年の歳月をかけて日本を3000キロ縦断する。その途中で出会った人々は多聞と過ごす時間のなかで心が癒やされ人生に希望を見いだしていく。人と人とをつなげながら旅する多聞はどこへ向かっているのか――。 「ラーゲリより愛を込めて」にもクロという犬が 瀬々敬久監督、林民夫脚本と言えば「ラーゲリより愛を込めて」が記憶に新しい。戦後10年、ラーゲリ(収容所)で強制的に働かされた日本人たち。この生活はいつまで続くのか、果たして祖国に帰れる日は来るのか……と希望を見い...
PR東宝
2025.3.10
謎の薬売りの男が、人の情念や怨念が取り憑いたモノノ怪によって引き起こされる怪異を鎮めるため、諸国をめぐる物語。和紙テクスチャを活用し、絵巻物のような世界観の「劇場版モノノ怪 唐傘」(2024年)の続編となる劇場版第二章。 モノノ怪・唐傘との戦いから程なくして、再び大奥に現れた薬売り(神谷浩史)。その大奥内では、総取締役だった歌山の後任となった名家の出身・大友ボタン(戸松遥)が、規律と均衡を重んじて厳格な差配を振るう。その結果、天子の寵愛を一身に受ける御中臈・フキ(日笠陽子)との間に亀裂が生じ、両者の溝は深まるばかり。天子の正室である御台所の幸子が産んだ赤子の後見人選定が進む中、ボタンの父親で...
フジテレビ「ノイタミナ」枠で高視聴率を記録した「怪~ayakashi~」の一編「化猫」から派生し、テレビアニメシリーズとして放送された「モノノ怪」。本作は、大奥を舞台に、豪華絢爛な世界をCGと和紙テクスチャを組み合わせた斬新な手法で、緻密に絵巻物のように描く。監督は、シリーズ生みの親の中村健治。「個を殺し、集団に染まることを強いられる生き辛さ」という現代にも通じるテーマを、人間の内面に渦巻く業と願い、そして〝救済〟の物語として立ち上がらせた。 〝天子様〟の世継ぎを産むために各地から美女や才女たちが集められた〝女の園〟であると同時に、重要な官僚機構でもある大奥。この独自の掟が敷かれた異質な社会...