特選掘り出し!:「対峙」 誠実と受容がもたらす光
とある教会に、2組の夫婦がやってくる。円卓と4脚の椅子だけの部屋で1時間半、4人とカメラは外に出ず、セリフの応酬だけで緩みなく見せきってしまう。これが初脚本、初監督のフラン・クランツの驚きの会話劇。 やってきたのはリチャード(リード・バーニー)とリンダ(アン・ダウド)の夫婦と、少し若いジェイ(ジェイソン・アイザックス)とゲイル(マーサ・プリンプトン)。人物紹介も状況説明もないまま、4人の会話がぎこちなく始まる。やがて2組は、高校で起きた銃乱射事件の被害者と加害者の両親だと分かる。息子を殺されたジェイとゲイルは「なぜ」を問い、リチャードとリンダは疑問に答えようとする。 4人がよって立つのは、...