会社がなくなる!解散・清算・理不尽な異動・消えた2億円の謎、リアリティーとインパクトに満ちた「清算」
理不尽な異動で未経験の仕事 明日、自分の会社がなくなる――。その時、あなたはどう振る舞いますか? 「代償」をはじめとするヒット作を発表し続け、常に読者から注目を集める伊岡瞬さんの小説「清算」の冒頭では、広告代理店「八千代アドバンス」に勤める主人公・畑井伸一が、役員たちから自社の解散と清算が決まったとひそかに告げられます。さらに総務部への異動と解散・清算業務に従事することを命じられてしまう畑井。理不尽な異動で未経験の仕事につくことになり、家族の今後にも思い悩みながら、駅前の居酒屋で焼き鳥をほおばる彼の姿が哀愁を誘います……。 幻惑、怒り、励まし 月日は止まらずに進んでいき、会社が消滅する...
宮本貴史
2024.3.09