ローラとふたりの兄
西フランスの町、アングレーム。弁護士のローラ(リュディヴィーヌ・サニエ)の兄は、長男で眼鏡士のブノワと次男で解体業者のピエール(ジョゼ・ガルシア)。大人げない言動でケンカになった兄の仲裁は、包容力あふれる柔らかい笑顔で話を聞く常識人のローラの役目だ。さまざまな問題が起こるなか、彼女は新しい恋人(ラムジー・べディア)と暮らし始める。 よく見てみれば、どんな人にも愛すべき点がある。そして解体されたビルディングを逆再生の映像のように再建することは難しいが、人間関係は歩み寄る気持ちがあれば修復可能。そう思うと、二人の兄の職業も象徴的に見えてくる。長男役で出演もしているジャン・ポール・ルーヴ監督は、血...