昭和館再開に向けて 樋口館主がすべてが焼けてなくなって初めて分かったこと
8月10日、北九州の台所・旦過市場は4月19日に次ぎ、2度目の火災に見舞われた。くしくも市場は再開発のプランが発表され、街は未来へと向かうはずだった。 その一角にある小倉昭和館は1度目の火災では焼け残った。「火災後2週間は上映をやめ、警察や消防、そして何よりも火災に見舞われて後片付けをしている人たちの休憩所や会合の場所として開放した」と小倉昭和館館主の樋口智巳さんは当時を振り返る。 応援メッセージに囲まれて立て替えの準備をする樋口さん やがて上映を再開した時、焼失と言う悲しみを少しでも紛らわしてほしいと被災者に昭和館シネマパスポートを配った。「自分の人生を嘆きづらいのであれば、...
宮脇祐介
2023.4.24