「フラッグ・デイ 父を想う日」 されど貴き家族の記憶
これまで「イントゥ・ザ・ワイルド」などを監督してきたショーン・ペンが、自身のキャリアで初めて監督と主演の両方を務めた作品。長年温めてきたという、実話を基にした物語を映画化した。1992年、アメリカ最大級の偽札事件の犯人であるジョン・ボーゲル(ショーン・ペン)が、裁判を前に逃亡。娘のジェニファー(ディラン・ペン)は父と過ごした日々を思う。父が農場を購入し、荒れ果てていた母と弟との暮らしに笑顔が戻った頃。借金を背負い、酒に溺れた母から逃げ、再び父と恋人とともに過ごしたにぎやかな毎日。16㍉フィルムで撮影された過ぎ去りし日々は甘くノスタルジックで、色あせない思い出の貴さが痛いほど伝わってくる。 娘...