1640日の家族
アンナ(メラニー・ティエリー)とドリス(リエ・サレム)の夫婦は兄弟2人の子どもたちと、里子のシモンを1歳半から4年半育ててきた。ある日、シモンの実父エディが月に1度の面会交流から、息子を再び手元で育てたいと申し出る。彼らが家族でいられる時間が限られる中、ある事件が起きてしまう。 ファビアン・ゴルジュアール監督が、幼少期に両親が里子を迎えて4年半一緒に暮らした経験をベースに家族の深い愛と絆を描いた。日本とフランスでは里親制度自体に違いがあるが、アンナとエディのあつれきはコミュニケーションと思い入れの隙間(すきま)から生じるもので理解できなくはない。むしろ、間を取り持つ機関の官僚的な判断に問題を...