「ブラックバード、ブラックベリー、私は私。」 ファンタジーやユーモアもちりばめたフェミニズム映画
とある田舎で日用品店を営む中年女性エテロ(エカ・チャブレイシュビリ)が、ブラックベリー摘みの最中に崖から転落してしまう。命を取り留めて店に戻ったエテロは、配達員の男性を相手に初めてのセックスを経験。それをきっかけに孤独な彼女の人生に変化が生じていく。 これが日本初登場となるジョージアのエレネ・ナベリアニ監督の長編第3作。同国の作家タムタ・メラシュビリのベストセラー小説を原作にしたオフビートなドラマだ。主人公のエテロは48歳で独身、豊満な体形と相まって、保守的でうわさ好きの村人たちにさげすまれている。ところが本作はエテロを哀れで卑屈な存在としては描かない。結婚が女を幸せにするのか。独りだけど生...