「DUNE デューン 砂の惑星」
フランク・ハーバートの有名なSF小説の新たな映画化である。西暦1万191年、希少性の高い香料が採れる砂漠の惑星アラキス。この星に移住したアトレイデス家の子息ポール(ティモシー・シャラメ)が、宿敵の陰謀によって父を殺され、自らの使命に目覚めていく姿を描く。 これまでデビッド・リンチら大物監督が映像化に挑み、失敗や挫折を繰り返してきた企画だが、今回メガホンを執ったのは「ブレードランナー 2049」を成功に導いたドゥニ・ヴィルヌーヴ。砂の惑星の荒涼とした風景と特異な生態系の描写に注力し、雄大かつ詩的な世界観を創出した。美術、音響、視覚効果のクオリティーも出色で、スクリーンで見るにふさわしい壮観なシ...