チャートの裏側:米国限定ではない「問題作」
宣伝のフレーズに「2024年最大の問題作」とあった。「シビル・ウォー アメリカ最後の日」だ。米国の近未来の内戦を描いているからであろう。このフレーズは正解だった。チャート1位、スタート3日間の興行収入は約2億円。最終8億~9億円の手応えがある。健闘である。 観客の年齢は高い。米国の政治状況から、「内戦」にピンとくる人たちだろう。もちろん「問題作」と銘打ったからといって、簡単に数字は伸びない。題材がギリギリ、その層に届いたということだ。女性層、若い人は少ない。エンタメ色をさらに強くしたらどうだったか。客層に大きな変化はなかったと思う。 「問題作」の意味は、かなり深かった。内戦はあくまで背景に...