「ジュゼップ 戦場の画家」
1939年2月、画家ジュゼップ・バルトリはスペイン内戦から避難したフランスで、難民として強制的に収容所に入れられる。飢えや虐待、寒さなど過酷な日常に苦しむが、建物の壁や地面に黙々と絵を描き続ける。若きフランス人新米憲兵のセルジュは先輩の目を盗み、ジュゼップに鉛筆と紙を与え、2人の間に友情が芽生えていく。 収容所からの脱走、メキシコへの亡命など激動の時代を不屈の精神で生き抜いた一人の芸術家の生き様に迫ったアニメーションだ。収容所、メキシコ、現代など時代によって色調を明確に変えた。とりわけ一枚一枚のスケッチをつないだ収容所の絵の力強さ、映像からにじみ出る閉塞(へいそく)感は圧倒的だ。フランスのイ...