「母の聖戦」
メキシコ北部の街。シングルマザーのシエロ(アルセリア・ラミレス)のひとり娘が誘拐されてしまう。身代金を支払っても娘は戻らず、誘拐事件が多発するこの街では警察も動いてはくれない。シエロは娘を取り戻すため、自力で犯罪組織に立ち向かう。 実話を基にメキシコの誘拐ビジネスの暗部に切り込み、カンヌ国際映画祭や東京国際映画祭でも注目された問題作。軍のパトロール部隊とも協力して危地に飛び込んでいくシエロの姿を、臨場感と緊迫感あふれる映像で描いた。 愛する娘を取り戻したいと願うひとりの母親が直面するには、あまりにも血なまぐさい現実。市民が戦士となり、暴力とは切り離せない〝聖戦〟を繰り広げる様を通して、腐敗...