Georges Simenon
1903年2月12日 生まれ
「メグレと若い女の死」原作
「ジョルジュ・シムノン」記事件数
ジョルジュ・シムノンの「メグレ警視」シリーズ、久々の映画化である。かつてシムノン原作の「仕立て屋の恋」を手がけたパトリス・ルコントが監督を務めた。1953年、パリ・モンマルトルのバンティミーユ広場で若い女性の刺殺体が発見される。捜査を担当するメグレ(ジェラール・ドパルデュー)は、わずかな手がかりをたどり、被害者の身元さえわからない事件の真相に迫っていく。 愚直に現場主義を貫くメグレの視点で進行する映像世界には、今どきのクライムスリラーのような激しい見せ場は一切ない。娘を亡くしたつらい過去を持つメグレが、地方出身者である被害者の境遇に寄り添い、事件にのめり込んでいく姿を描出。パリの裏町が寂れた...
2023.3.17
欧州連合(EU)各国の最新の話題作、秀作を集めた「EUフィルムデーズ2023」が6月2日、東京・京橋の国立映画アーカイブで開幕する。日本未公開の作品を中心に、なかなか見ることができない国の最新作もそろえたヨーロッパ映画の大規模な特集上映だ。今年は開催20周年の節目となり、昨年に続きEU加盟全27カ国が参加。東京・京都・広島・福岡の4会場を巡回する。今回は昨年加盟候補国となったウクライナの「ルクセンブルク、ルクセンブルク」など2作品を特別上映するのも目玉の一つ。EU加盟前の国の作品を上映するのは極めて珍しい。 世界中の人たちに共通するテーマ 今回のコンセプトは「映画でつながる、ヨーロ...
鈴木隆
PR パンドラ
2023.5.31
「仕立て屋の恋」(1989年)や「髪結いの亭主」(1990年)で知られるフランスの名匠パトリス・ルコントの最新作。ジョルジュ・シムノンの代表作であるメグレ警視シリーズから、1954年に発行された「メグレと若い女の死」を原作に描くヒューマンミステリー。 ある日、モンマルトルのヴァンティミーユ広場で発見された身元不明の若い女性の刺殺体。この事件の捜査を依頼されたメグレ警視は、唯一の手がかりである血塗られた高級ドレスを手がかりに捜査を進めていく。彼女がどうして殺されなければいけなかったのか、彼女はどんな人生を送ってきたのか、都会へと出てくる多くの女性たちに降りかかる都会の闇が見えてきたとき、メグレ...