「恋人はアンバー」
1995年、アイルランドの田舎町。自身がゲイだと認められずにいる高校生のエディ(フィン・オシェイ)と、レズビアンであることを隠しているクラスメートのアンバー(ローラ・ペティクルー)。2人は家族や同級生に同性愛者だと知られないまま卒業するために、恋人のふりをする。 同性愛が違法ではなくなってから2年後のこと。描かれる学校や家庭の日常は想像以上に保守的で、性的指向に悩みながら軍隊を目指すエディの葛藤や恐怖は、察するに余りある。きゃしゃな彼が懸垂する場面のけなげさに胸が詰まる。一方、時に爆発しそうになるエディの気持ちに寄り添い、衝突しながらもリードするアンバーが頼もしい。 同級生たちの思慮の足り...