私はいったい、何と闘っているのか
春男(安田顕)は地元密着型のスーパー「ウメヤ」の万年主任。信頼する店長が急死し、職場や家庭から次の店長と期待されるが、本部から年下のさえない新店長が来てがっかり。店員が商品を盗み、長女(岡田結実)に恋人ができ、憎めないお父さんが一喜一憂するコメディーだ。 つぶやきシローの同名小説の映画化。正直者でお人よし、うまく立ち回るのが不得手な中年男性を安田がユーモアと哀愁を交えて好演。世のお父さん方が「あるある」とうなずきそうな空回りのエピソードが笑いと共感を誘う。ただ、春男は店でも家庭でも脳内の妄想がさく裂。モノローグが多すぎて、うっとうしく感じるほどだ。後半は昇進をめぐるドタバタから一転、娘2人を...