「終末の探偵」
とある繁華街を根城とする私立探偵の連城新次郎(北村有起哉)は、ギャンブル好きで酒浸り。落ち目のヤクザ阿見恭一(松角洋平)から、借金のカタに事務所放火事件の犯人捜しを依頼される。同じ頃、失踪したクルド人難民少女の捜索も引き受けた。新次郎は、中国系マフィアとヤクザの争いに巻き込まれていく。 だらしないが情に厚く、ここぞという時に正義感を発揮する一匹オオカミ。典型的アウトロー探偵に、北村のたたずまいがピッタリ。裏社会の勢力争いとか乱暴者相手の立ち回りとか、このジャンルの要素をよく押さえている。 その枠組みに、社会問題を盛り込んだ。非人間的な入管制度、弱者差別と排斥、暴対法で追い込まれるヤクザ。社...