特選掘り出し!:「へんしんっ!」 模索しながら独創を体現
立教大大学院で学ぶ石田智哉監督は「しょうがい者の表現活動の可能性」を題材にドキュメンタリーを撮ろうと、演劇や舞踊に取り組む障害がある表現者を訪ねる。電動車椅子で生活し、映画という手段を模索する自らも被写体だ。 映画はなんだかもどかしい。活動現場を取材する一方で、石田監督は「対人関係で引いちゃって」と自信のなさを打ち明ける。作り手の迷いがそのまま映画に反映されて、外に向ける視点と内省する自我が混在し、ドキュメンタリーとしての腰が据わらないのだ。 一方で、そこが独創的でもある。映画の導き手となる同大特任教授のダンサー、砂連尾理(じゃれおおさむ)は、バレリーナも障害者も並外れた肉体という点では同...