特選掘り出し!:「ヴォイス・オブ・ラブ」 音楽とあふれる力で前へ
カナダ出身の歌手、セリーヌ・ディオンの半生を、フランスの俳優で監督のヴァレリー・ルメルシエが映画化した。ディオンのコンサートに感銘を受けたそうで、脚本、監督に主演も兼ねたにとどまらず、10代から40代までを1人で演じる「快挙」というより「怪挙」を達成してしまった。 主人公の名前をアリーヌ・デューにしたのは、本人への敬意の表れ。田舎町にある子だくさんの家の、14人きょうだいの末っ子アリーヌは、小さい頃から美しい歌声で評判だった。母親と音楽プロデューサー、ギイ・クロードは才能を磨き上げ、アリーヌはスター街道をばく進する。 ルメルシエは、体は12歳なのに顔つきは中年の少女時代から、成人後のコンサ...