「ペナルティループ」 ブラックユーモアも 巧みなオリジナル脚本
岩森(若葉竜也)は、恋人の唯(山下リオ)を素性不明の溝口(伊勢谷友介)に殺される。復讐(ふくしゅう)を決意した岩森は綿密な計画を立てて溝口を殺害するが、翌朝目覚めると周囲は昨日のままで、殺したはずの溝口は生きている。岩森は戸惑いながら復讐を繰り返すものの、何度殺しても同じ日に戻ってしまう。 意図せずにループに巻き込まれていく従来のタイムループものとは一線を画し、主人公が自ら復讐のループを選択したという設定が次第に分かってくる。岩森と溝口が次第に意気投合したり殺害方法や駆け引きに変化もあったりと、ブラックユーモアも交え、笑いさえ誘う。 ループものでは物語が進むほど時間軸や空間軸の矛盾が露呈し...