女性のリアル描く新しい作家の誕生 「セイント・フランシス」:いつでもシネマ
女性の自画像を描く映画が増えています。最近の作品なら、第一にお薦めしたいのは「わたしは最悪。」です。すごい題名ですけど別に悪人が登場するわけではなくて、主人公が自分のことを最悪だと思っていることからつけられた題名です。 固定観念破り現実の姿しめす 仕事もパートナーも定まらず、風に舞う凧(たこ)のようにあっちに行きこっちに行きというように生きてきて、気がついたらもう30代。私は何してるんだろう、私なんかダメな人間だと思い詰めてしまうわけですね。本人はダメだと思っているのかもしれませんが、跳ね回る主人公は魅力いっぱい。主演のレナーテ・レインスベは映画初主演でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞しま...
藤原帰一
2022.8.01