83歳のやさしいスパイ
「80~90歳の電子機器を扱える男性求む」。探偵事務所の奇妙な求人広告で採用された83歳のセルヒオの仕事は、老人ホームのある入居者が虐待されていないか調査することだった。スマホに小型カメラ、使い慣れない道具を携え、彼は入居者として潜入する。 とはいえ素人のセルヒオ、暗号も調査対象の顔もうろ覚え、機器の使い方や調査の仕方もたどたどしい。いつ正体がバレるかとハラハラさせられるのだが、元々紳士的で、調査のためもあって人の話をよく聞く彼は、すっかり施設の女性たちからモテモテに。スリルあり笑いあり純愛あり、心温まるよくできたコメディーかと思いきや、これがなんとドキュメンタリーなのだ。探偵事務所で働いた...