「恋とは自分本位、愛とは相手本位」高倉健没後10年「居酒屋兆治」心に響く愛の物語
函館が舞台 「居酒屋兆治」は函館が舞台だ。先日、初めて訪れた北海道の土地が函館だったということもあり同地が舞台の作品を見たいというのがきっかけだった。高倉健演じる藤野英治は、加藤登紀子演じる妻・茂子とふたりで「兆治」という居酒屋を営んでいる。いつも常連でにぎわう店は繁盛しており、忙しく過ごしながらも幸せな日々を過ごしていた。そんななか大原麗子演じる昔の恋人さよとの再会により英治の人生は少しずつ乱されていく。 心も身体もほぼゼロ距離 この作品の魅力のひとつは寡黙な店主の周りのゆかいな常連客たちである。客が勝手に席を増やし年齢や職業関係なくお酒を飲み交わす様子はまるで私の故郷福岡の屋台の...
今泉マヤ
2024.12.07