地獄の花園 ©2021『地獄の花園』製作委員会

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2021.5.13

地獄の花園

毎週公開される新作映画、どれを見るべきか? 見ざるべきか? 毎日新聞に執筆する記者、ライターが一刀両断。褒めてばかりではありません。時には愛あるダメ出しも。複数の筆者が、それぞれの視点から鋭く評します。筆者は、勝田友巳(勝)、高橋諭治(諭)、細谷美香(細)、鈴木隆(鈴)、山口久美子(久)、倉田陶子(倉)、渡辺浩(渡)、木村光則(光)、屋代尚則(屋)、坂本高志(坂)。

普通のOL、直子(永野芽郁)が勤める会社には、派閥争いを繰り広げるOLたちがいる。中途採用されたカリスマヤンキーの蘭(広瀬アリス)は派閥のボス(菜々緒、川栄李奈、大島美幸)を次々と倒し、他社のOLも傘下に収めていく。蘭と仲良くなった直子は派閥争いと距離を置いていたが、別の会社のOLに拉致されてしまう。

直子ら「カタギ」は見た目も普通だが、蘭をはじめとする「けんか上等」のOLたちは格好や言動が昭和のヤンキー漫画そのもの。仲間のためなら殴り合いに回し蹴りと血みどろになって闘う一方、カフェでスイーツを楽しんだりピラティスに通ったり、かわいらしさも垣間見える。

地上最強を目指す彼女たちの姿はバカバカしく滑稽(こっけい)だが、筋の通った生き方にはすがすがしさがあり、世の中に漂う重たい空気を吹き飛ばしてくれそう。遠藤憲一ら名バイプレーヤーのヤンキーOL姿も必見。オリジナル脚本を手がけたのはバカリズム。関和亮監督。1時間42分。神奈川・横浜ブルク13、MOVIX京都ほかで21日から。(倉)

ここに注目

OL的生活とヤンキー漫画のパロディーだけで、1本の映画を作ってしまうとは。大胆というか無謀というか、発想と映像にあっけにとられる。友情とか仕事とか、まじめなテーマに日和(ひよ)ることなく最後までバカに徹する潔さ。恐れ入りました。あー、くだらなかった。褒めてます。(勝)

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