ひとしねま

2022.7.30

データで読解:前作上回る勢いで発進「キングダム2」

毎週公開される新作映画、どれを見るべきか? 見ざるべきか? 毎日新聞に執筆する記者、ライターが一刀両断。褒めてばかりではありません。時には愛あるダメ出しも。複数の筆者が、それぞれの視点から鋭く評します。筆者は、勝田友巳(勝)、高橋諭治(諭)、細谷美香(細)、鈴木隆(鈴)、山口久美子(久)、倉田陶子(倉)、渡辺浩(渡)、木村光則(光)、屋代尚則(屋)、坂本高志(坂)。

1位は2週連続で「キングダム2 遥かなる大地へ」が獲得した。2019年4月に公開された「キングダム」の続編。前作の最終興収は57.3億円、同年公開の邦画実写1位であったが、本作の興収は前作比148%の好スタートを切り、2週目も同139%と勢いを維持している。

ヒットの背景として、まずは前作が築いた期待値の高さがある。映画の最終興収は通常、公開週末2日間の数字の5倍程度のところ、前作は10.9倍まで伸び、観客の高い評価と口コミの後押しがうかがえる。累計発行部数が9000万部を超え、今も連載中の大人気漫画が原作で、さらにテレビ放送、配信提供中のアニメシリーズも第4シーズンを迎えた。劇場版、アニメ、マンガを横断した「キングダム」の世界観が市場で根付き、ファン層が形成されている中での公開であった。

市場調査をみると、認知度は公開前から前作と大きな差はなかったが、鑑賞意欲は高く、年代の高い層、そして鑑賞頻度の高いコア層だけでなくミドル層にも広がり、ぜひ見に行きたいと感じるイベント映画となっていた。

夏休みはまだ始まったばかり。前作と同様の伸びを期待したい。(GEM Partners代表・梅津文)

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