ひとしねま

2023.7.14

チャートの裏側:必然性ある2部作か

毎週公開される新作映画、どれを見るべきか? 見ざるべきか? 毎日新聞に執筆する記者、ライターが一刀両断。褒めてばかりではありません。時には愛あるダメ出しも。複数の筆者が、それぞれの視点から鋭く評します。筆者は、勝田友巳(勝)、高橋諭治(諭)、細谷美香(細)、鈴木隆(鈴)、山口久美子(久)、倉田陶子(倉)、渡辺浩(渡)、木村光則(光)、屋代尚則(屋)、坂本高志(坂)。

「東京リベンジャーズ2」の後編「決戦」が、1週目のほぼ半分の興行収入になった(3日間比)。続編にして2部作の後編ということもあるかもしれない。つまり、前編を見た多くの人が、後編公開直後に駆けつけたということである。それが2週目の段階でトーンダウンした。

2部作製作を考える。その歴史は古いが、2000年以降だけを見ても成功例は多い。今回、続編の2部作製作は、同じ配給会社の「るろうに剣心」の大ヒットが大きいとみる。どちらも、人気コミック原作の実写化作品だ。支持層の岩盤も厚い。ただ、引っかかることがあった。

上映時間だ。「るろうに剣心」続編2部作の上映時間はそれぞれ約140分。「東京リベンジャーズ2」は90分と96分。明らかに違う。単純に考えて、後者は1本にしてもよかったのではないか。合わせてほぼ190分。その時間を丸々1本にするのは長いと思うが、150~160分ぐらいに絞ることはできる。

それは前編、後編を見ての感想である。1本にまとめると、作品の完成度が一段と増す気がした。2部作とは、その形式に必然性があるかないかが重要だ。興行面を考慮して2分割したように感じられたら身も蓋(ふた)もない。「ミッション:インポッシブル」の新作が2部作である。前編が約160分。さて、こちらは必然性があるのかどうか。(映画ジャーナリスト・大高宏雄)

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