「犯罪都市 NO WAY OUT」 ©ABO Entertainment presents a BIGPUNCH PICTURES & HONG FILM & B.A. ENTERTAINMENT production world sales by K-MOVIE ENTERTAINMENT

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2024.3.01

「犯罪都市 NO WAY OUT」 マ・ドンソクのタフガイぶりとなんとも言えない可愛さ

毎週公開される新作映画、どれを見るべきか? 見ざるべきか? 毎日新聞に執筆する記者、ライターが一刀両断。褒めてばかりではありません。時には愛あるダメ出しも。複数の筆者が、それぞれの視点から鋭く評します。筆者は、勝田友巳(勝)、高橋諭治(諭)、細谷美香(細)、鈴木隆(鈴)、山口久美子(久)、倉田陶子(倉)、渡辺浩(渡)、木村光則(光)、屋代尚則(屋)、坂本高志(坂)。

マ・ドンソクが型破りな怪力刑事マ・ソクトを演じるポリスアクションシリーズの第3作だ。クムチョン警察署からソウル広域捜査隊へ異動したマ・ソクトが、とある変死事件の背後に日本の暴力団が絡む新型麻薬の存在を突き止める。そんな彼の行く手にヤクザの殺し屋リキ(青木崇高)と、悪徳捜査官チュ・ソンチョル(イ・ジュニョク)が立ちはだかる。

日本刀や拳銃を振りかざす悪党にもまったくひるまず、素手で豪快にけちらす主人公のタフガイぶりは今回も痛快。狭い空間での乱闘シーンが多いため、追いつ追われつのストーリーとアクションが見事に一体化した前作「ROUNDUP」のダイナミズムには及ばないが、個々の見せ場は迫力満点で、作品レベルの高さを印象づける。そしてコワモテなのに愛嬌(あいきょう)たっぷり、巨体を躍動させてたちまち画面を活気づけるマ・ドンソクの魅力は何ものにも代えがたい。韓国では興行収入100億円超えの大ヒットを飛ばし、来る5月には早くも第4作が公開されるという。イ・サンヨン監督。1時間45分。東京・丸の内TOEI、大阪ステーションシティシネマほかで公開中。(諭)

ここに注目

マ・ドンソクが太い腕を振り回すだけでなんとも言えない可愛さが漂い、「どんな敵も倒してくれる」と安心感に包まれる。アクションは迫力満点。刑事仲間とのとぼけた会話などコメディーシーンとの緩急が際立っている。敵役の中では「ヤクザの解決屋」として登場する青木の存在が光った。(倉)

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