「THE WITCH/魔⼥ -増殖-」 ©2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & GOLDMOON FILM.All Rights Reserved.

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2023.5.26

「THE WITCH/魔⼥ -増殖-」

毎週公開される新作映画、どれを見るべきか? 見ざるべきか? 毎日新聞に執筆する記者、ライターが一刀両断。褒めてばかりではありません。時には愛あるダメ出しも。複数の筆者が、それぞれの視点から鋭く評します。筆者は、勝田友巳(勝)、高橋諭治(諭)、細谷美香(細)、鈴木隆(鈴)、山口久美子(久)、倉田陶子(倉)、渡辺浩(渡)、木村光則(光)、屋代尚則(屋)、坂本高志(坂)。

人里離れた道で血まみれの少女(シン・シア)を助けたギョンヒ(パク・ウンビン)は弟のデギル(ソン・ユビン)と3人で暮らし始める。少女は秘密組織アークの研究所からの生還者だった。姉弟と平穏な生活を送っていた少女は、アークの追っ手が迫ったことを察知して覚醒、強大な力を発揮する。

遺伝子操作で改造され超能力を持った人間たちが死闘を繰り広げる、韓国のアクションシリーズ。2018年の「THE WITCH/魔⼥」の続編だが、本作はまだ単体でも理解できそう。大切な人を守るために隠された力を解放するという展開はありがちでも、とにかくアクションがド派手、超高速。標準の3割増し。主人公がのどかな牧場で人間らしい感情に目覚める中盤の描写が効いて、本気を出した時とのギャップが痛快だ。

韓国版「X-メン」とでもいう趣だが、世界観は暗く血のりも増し増しなのは「恨(ハン)」が根底にある韓流らしさか。超能力軍団が対決する話はまだまだ続きそう。付いていくなら今のうちに。パク・フンジョン監督。2時間18分。東京・新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマほか。(勝)

異論あり

一部のファンの間で評判になった前作より登場人物が増え、相関関係が複雑化し、アクションも壮大に。激しい攻防の中心軸となる名もなき少女役シン・シアのまっさらな存在感が印象的。超人を造り出す〝魔女プロジェクト〟の全貌は謎だらけで、いっそのことドラマシリーズ化してもいいのでは。(諭)

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