映画館で映画を楽しむ園児たち(3月2日東京都世田谷区の109シネマズ二子玉川にて=写真提供:新井康太さん)

映画館で映画を楽しむ園児たち(3月2日東京都世田谷区の109シネマズ二子玉川にて=写真提供:新井康太さん)

2022.4.04

子供たちに映画館で映画体験を!「キッズ・イン・シネマ」の取り組み

公開映画情報を中心に、映画評、トピックスやキャンペーン、試写会情報などを紹介します。

宮脇祐介

宮脇祐介

あなたの最初の映画館体験はいくつの時でしたか。
そして、あなたの人生を映画館で見た映画で彩られた思い出はありますか。
 
「全ての子供たちに映画館で映画体験を」と昨年から行われている「キッズ・イン・シネマ」が3月2日、東京都世田谷区の109シネマズ二子玉川で行われた。
 茶々とどろき保育園の年長組26人が友達や先生との映画館体験に歓喜した。


入口でチャイルドシートを受け取る園児たち
 

映画館での映画体験

鑑賞した映画は2018年公開「ピーターラビット」の吹き替え版。可愛いイラストで知られるあのウサギたちのちょっぴりビターなファンタスティック・ラブ・コメディー。
子供たちは事前に「ピーターラビット」のことを学び、鑑賞後園に戻って物語について意見を出し合ったとのこと。
暗い中で少し怖かったとか、音が大きかったと言う園児もいたよう。
僕も子供たちと一緒に映画を鑑賞したが、ウサギの登場場面では目を輝かせ喜んでいたが、人間ドラマでは少し退屈を覚えた園児もいたように見えた。
しかし、映画館での友達との共通体験や話し合いによる気付きはこれからも映画館で映画を見るということを、そっと後ろから背中を押してくれるものだと感じた。
 

自分は何が残せるだろう

企画・主催で芸能プロダクションを営む新井康太さんは、新型コロナウイルス禍の20年4月の緊急事態宣言下にこの企画を思いついたと言う。コンサートや演劇、映画製作が中止になり、映画館が閉鎖になってしばらくの間エンタメ業界は火が消えたようになった。そんな中でこの業界にいる間に自分に何ができるのか? 自分は何が残せるだろうと考えている最中だったそうだ。その答えが「キッズ・イン・シネマ」で、それは自分の子供たちと同様に、全ての子供たちに映画館で映画を楽しんでもらいたい、ということだった。
 

二つ返事で協力を

まずは旧知で配給会社ラビットハウス代表の増田英明さんに相談すると二つ返事で協力を申し出てくれた。
未来を担う子供たちに、映画の原体験として映画館体験をしてもらうと言う新井さんと意見が一致したようだ。
増田さんと共に劇場を持つ東急レクリエーションや映画の非劇場上映会社MMCに、新井さん自身は自分の子供が通う保育園にそれぞれ声をかけ、21年3月2日に1回目が開催された。構想から1年後の事だった。
 

やがてエンタメを目指すきっかけに

やがては「キッズ・イン・シネマ」を全国に広めたいと語る新井さん。20年後なのか、30年後なのかはわからないが、監督や俳優がインタビューでこの仕事を目指したきっかけが「キッズ・イン・シネマ」だったらうれしいですねと話した。
ちなみに今まで2回の劇場への支払い、映画の借用料金は彼の自腹だとのこと。

鑑賞後集合写真に収まる園児たち
 
ひとシネマではこの活動に微力ながら協力していきたいと思います。
皆様の中でぜひともこの活動に協力を!という方がいらっしゃったら、ひとシネマ編集部までご連絡をお願いします。
toiawase_hitocinema@mainichi.co.jp
 
春休み映画が劇場に多数ラインアップされている今週末、ぜひともみなさんはお子さんやお孫さんを連れて劇場に行ってみてはいかがでしょうか。
 
追伸:僕が覚えている映画館体験は若松東宝(北九州市若松区)で見た「ゴジラ対ヘドラ」。今、思えばメッセージ性の強い特撮映画だったなあ。

ピーターラビット

本物のピーターラビットは、カワイイだけでなかった。
ビアトリクス・ポターの描いた永遠のキャラクター・ピーターラビットと仲間たちが世界遺産イギリス湖水地方でいたずらしながら駆け回る。
ピーターラビットを愛し、彼らを描き続けるピア(ローズ・バーン)の新しい隣人となったトーマス(ドナルド・グリーソン)との恋の駆け引きもみどころ。

ライター
宮脇祐介

宮脇祐介

みやわき・ゆうすけ 福岡県出身、ひとシネマ総合プロデューサー。映画「手紙」「毎日かあさん」(実写/アニメ)「横道世之介」など毎日新聞連載作品を映像化。「日本沈没」「チア★ダン」「関ケ原」「糸」など多くの映画製作委員会に参加。朗読劇「島守の塔」企画・演出。追悼特別展「高倉健」を企画・運営し全国10カ所で巡回。趣味は東京にある福岡のお店を食べ歩くこと。

カメラマン
宮脇祐介

宮脇祐介

みやわき・ゆうすけ 福岡県出身、ひとシネマ総合プロデューサー。映画「手紙」「毎日かあさん」(実写/アニメ)「横道世之介」など毎日新聞連載作品を映像化。「日本沈没」「チア★ダン」「関ケ原」「糸」など多くの映画製作委員会に参加。朗読劇「島守の塔」企画・演出。追悼特別展「高倉健」を企画・運営し全国10カ所で巡回。趣味は東京にある福岡のお店を食べ歩くこと。

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