監督は、2011年に来日、アニメーターとしての活動し、自主制作の「東京不穏詩」（2018年）で実写長編映画デビューしたインド人監督のアンシュル・チョウハン。第２作の「コントラ」（2019年）では、エストニアのタリン・ブラックナイト映画祭でグランプリ、北米の日本映画祭ジャパン・カッツで第１回大林賞を受賞した。本作では、娘を殺された元夫婦と、犯行時17歳だった加害者女性の癒しようのない苦しみに囚われた３人それぞれの葛藤を描き、「魂の救済」、「赦し」という深遠なテーマに挑んだ。

７年前、高校生だった娘の恵未をクラスメートに殺害された樋口克のもとに、裁判所から懲役20年の刑に服している加害者福田夏奈の再審通知が届く。ひとり娘の命を奪った夏奈を憎み続けている克は、元妻の澄子とともに法廷に赴く。しかし夏奈の釈放を阻止するために証言台に立つ克と、つらい過去に見切りをつけたい澄子の感情はすれ違っていく。

公開：2023年3月18日
配給：彩プロ
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