〝沖縄二泊三日安楽死ツアー〟に参加した主人公が、ツアー参加者との交流を通じて、命に向き合っていく姿を描くコメディ。監督は、認知症の祖母の介護をすることになったソープ嬢を描く「うぉっしゅ」 （主演 中尾有伽、研ナオコ）の公開を控える岡﨑育之介。劇場デビューとなる本作でマンハッタン国際映画賞新人監督賞を受賞した。

主人公の正は死ぬことにした。今27歳、日本人の平均寿命が平均寿命が81.4歳ということは、ちょうど3分の1にきたということ。残りの3分の2が、これまでより楽しい確率なんてかなり低い。だって、最初の3分の1が面白くない小説を最後まで読まないでしょ？　「だから僕は、死んでみることにした」。友人や相談窓口、自殺防止支援団体に出向いても、皆一向に止めようとするばかり。チラシの中に「沖縄二泊三日安楽死ツアー！！」という文字を見つけた正は、ツアーに参加するため、友人に〝片道料金〟のお金を借りて沖縄へと旅立つ。そこで出会った安楽死推進団体の代表・雨野川とツアーのもう一人の参加者・氷川。彼らと時間を共にした正は、「死とはなにか」に向き合っていく。そしてツアー最終日、正はついに安楽死の飲み薬を前にするのだった。