第二次世界大戦末期、配色濃厚のドイツから大量の難民が押し寄せたデンマーク。想定を超える難民を受け入れることになった大学の学長夫妻は、ドイツ人を敵視する周囲の中で、飢えと感染症によって次々と命を落としていく難民のために、裏切り者の烙印を押されようとも救いの手を差し伸べていった。戦争という巨大な暴力の前で、懸命に人間性を保とうとする夫妻とその家族の姿を映し出す本作を手掛けたのは、「バーバラと心の巨人」(2017年)のアンダース・ウォルター監督。一家の長男である12歳の少年セアンのピュアな眼差しを通して、人間が選択すべき〝正しいこと〟とは何なのかを問いかける。
ナチス・ドイツの敗色が濃くなった第二次世界大戦末期の1945年4月。ドイツ占領下のデンマークに、大量の難民が押し寄せてくる。ドイツ軍から難民の受け入れを命じられたリュスリンゲ市民大学の学長を務めるヤコブ(ピルー・アスベック)は、想定をはるかに超える500人以上を受け入れることになる。しかし、難民を管理するはずのドイツ兵の姿はどこにもなく、たちまち重大な問題に直面する。それは多くの子供を含む難民が飢えに苦しみ、感染症の蔓延によって次々と命を落としていくという、あまりにも残酷な現実だった。難民の苦境を見かねたヤコブと妻のリスは救いの手を差しのべるが、それは同胞たちから裏切り者の烙印を押されかねない振る舞いだった。一方、ドイツ人を憎むべき敵と信じて疑わない息子のセアンは、難民に寄り添う両親に反発するように、危険なレジスタンス活動に関わっていくのだった。
© 2023 NORDISK FILM PRODUCTION A/S
公開日: 2024年08月15日
ぼくの家族と祖国の戦争
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原題:Når befrielsen kommer
2023年 /デンマーク /101分
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公式サイト: https://cinema.starcat.co.jp/bokuno/
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