心的内面は持たないものの、通常の人間とは外から区別がつかない状態である〝哲学ゾンビ〟へと変貌していく妻を、周囲の無理解と不条理にさらされながらも支え続けようとする主人公の奮闘を描いた不条理ロマンス。脚本・監督を務めたのは、「100匹目のサル」(2000年)や、「笑う胃袋」(00年)、「梅心中」(03年)など多くの短編作品を海外で発表し、近年は多数の医療啓発ドラマを手掛けてきた伊刀嘉紘。本作が初の長編作品となる。
不法投棄の廃材からオーダーメイド玩具を作りながら、慎ましく暮らしていた悟(管勇毅)と亜居(門田麻衣子)の夫婦。ある日、意図せず持ち帰った昆虫から未知の寄生体が妻の頭蓋内に侵入。脳を侵食され、妻はすこしずつ壊れていく。感染から1カ月ですべての脳細胞が失われ、完全な〝哲学ゾンビ〟となった亜居。改正脳死法に従い、人権を喪失した亜居は一種の危険生物と見なされ、「殺処分」の宣告が下されてしまう。
©2023 金青黒 -sabikuro-
公開日: 2023年12月08日
物体 -妻が哲学ゾンビになった-
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2023年 /日本
公式サイト: https://www.cine-mago.com/buttai
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