LiSA、⻄野カナなど、数多くの有名アーティストのMVや⾳楽映像、CMを⼿がけてきた映像ディレクター末吉ノブの劇場公開デビュー作。いつか撮りたかったという、北九州市の街並み、空気感のなかで、格差や偏見、差別が溢れる世界を生きる若者たちの姿を描いた。ダブル主演は、「3653 の旅」（2021年）や「ボクらのホームパーティ」（22年）の卯ノ原圭吾と、「ハードボイルド・レシピ」（23年）への出演やCM、ドラマで活躍する東宮綾音。主題歌は、末吉とも親しいLiSAが歌う「BEAUTHIFUL WORLD」。

夜は牛乳配達、昼は大学の清掃員で働くチャロ（卯ノ原圭吾）は、5年前の事故で記憶と言葉を無くし、浮浪者のたつお（米元信太郎）とともに生活している。山の手の大学へ通う美華（東宮綾音）は、富裕層の友達に囲まれ、キラキラな大学生活を送っているように見えるが、実は借金のため夜のスナックでバイトし、姉のようにしたう童話作家のエル（芽衣子）の家に入り浸る生活だ。ある深夜、帰宅途中の美華に闇金融が返済を迫ってくる。それを目撃するチャロ。言葉も通じない2人だったが、チャロの一生懸命何かを伝えようとする姿に好感を持つ美華。2人は急速に距離を縮めるが、ある人物の登場がエルやたつお、学校の友人たちを巻き込んでいく。