本作は全編8ミリモノクロフィルムで撮影された長編映画「阿吽」(2019年)で劇場デビューした楫野裕が自伝的要素を織り込んだオリジナル脚本を映画化した長編第2作目。親子の血縁と人間の根源的な孤独を描くロードムービー。タイトルの「胴鳴り」とは、秋の彼岸前後に海が鳴り山が鳴る現象。雪が降る前触れといわれ、現代では「雪おろしの雷」などと呼ばれている。長年舞台で活躍し、映画出演も多数の古屋隆太が父親役を演じ、娘役に本作が長編映画デビューとなる三谷菜々美がダブル主演する。
ある年の夏、新潟で生まれ育ち高校を卒業したばかりの西沢光は、母・真由美に黙ってまだ会った事のない父に会う為に1人東京へやってくる。光は、大ヒットテレビドラマの脚本家である父・大森直秀が、かつて恋人であった真由美との間にもうけた婚外子だった。突然訪ねてきた娘に戸惑う直秀だったが、娘の存在を知りながら関わろうとしなかったことに罪悪感を抱いていた。直秀は恋人・沙月とのドライブに光を連れていく。大磯の海岸で3人は束の間の時を過ごす…。数日後、新潟へ戻ったはずの光が再び直秀の前に現れる。母に会って欲しいという光。直秀は助手席に光を乗せて真由美の待つ新潟へ向かう。
「胴鳴り」 ⓒThe 7th Poetry Society
公開日: 2024年06月21日
胴鳴り
予告編を見る:
監督 :
出演 :
脚本 :
音楽 :
撮影 :
照明 :
美術 :
録音 :
音響 :
編集 :
衣装 :
ヘアメーク :
2024年 /日本 /110分 /PG12
配給 :
公式サイト: https://donari.jimdofree.com/
新着記事
黒澤明の大傑作「七人の侍」は、海外で今、どう見られているのか。メルボルン鑑賞リポート
フェイクニュースと陰謀論を疑似体験「エンタメ通してワクチンに」「フィクショナル」
自分の過去が暴かれるかもしれない恐怖を描くスリラー「ディスクレーマー 夏の沈黙」
高倉健没後10年「緋牡丹博徒 二代目襲名」をZ世代ライターが見た「強烈なインパクトを残す主役級の『瞳』」